自分の体質を知り、病気の予防を推進
「0次予防」とは、一人ひとりの体質に合わせて生活習慣などの改善を行い、病気の予防を推進するという考え方で、自分が親から受け継いだ遺伝子などを調べて、「どのような病気になりやすい体質なのか」を知ることで、効果的に生活習慣を見直すことを目指しています。「0次予防」のためには、どのような人がどんな環境でどんな病気になりやすいかを長年にわたり調べる必要があります。 「0次予防」の実現に向けた取組みは、子や孫の世代(将来世代)に花開く健康づくりです。
ながはま0次予防コホート事業とは?
ながはま0次予防コホート事業とは、京都大学大学院医学研究科と長浜市が連携して実施する「市民の健康づくりの推進」と「医学の発展への貢献」を掲げた事業です。 この事業の柱となるのが「0次健診」です。 市民1万人を目標に参加者を募り、健康情報、血液や尿の成分、環境・生活習慣の情報などを研究・解析することで、がんや脳卒中、心筋梗塞やメタボリックシンドロームを中心とする生活習慣病などの発症メカニズムを解明し、広く医学の発展に寄与するとともに、長浜市民の健康に関する意識を高め、健康づくりに役立つ事業を目指します。 また、事業の参加者の個人情報の取り扱い、研究の進捗や結果を市民が知るプロセスなどに関するルールづくりも行われ、「ながはま0次予防コホート事業における試料等の蓄積及び管理運用に関するルール」(通称:ながはまルール)が作成されました。さらに、条例にも制定し、実施者や参加者が理解しながら研究を進め、「ながはま0次予防コホート事業」に活かす体制が整えられています。
長浜市民の健康状態とゲノムの情報を医学研究に活かす
0次健診の参加者の血液や尿などの試料と健康情報などを基にして今後10年以上にわたり追跡調査を行うことで、がんや脳卒中、心筋梗塞、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の発症メカニズムを解明し医学発展に活用することを目標にするとともに、長浜市民に貢献し市民の健康づくりとの両方を目指します。そして、自分たちの子や孫、将来世代に引き継がれていく新しい健康づくりを目指しています。
健康づくり0次クラブが発足したきっかけとなった、長浜市と京都大学大学院医学研究科の「0次予防健康づくり推進事業の共同実施協定」では独自の健康診断「0次健診」を通じて、遺伝子や生活習慣が健康状態や病気に与える影響を京都大学大学院医学研究科が調べる 「ながはま0次予防コホート事業」を行うことが定められました。この事業が長浜市で可能になった背景には、長浜市民 の医学研究や0次クラブの活動への理解があります。